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「…せめて少年と言え」
セリューナが、おもしろーい、と笑っている。
「まったく、人の過去を何だと思ってんですか」
「意外といぎたないんだ、コイツは。朝弱いし」
「ふうん、よく寝る人なんだー」
「そう言うこの人だって」
「…レイン?」
据わった目で睨んできた。
「早朝訓練の時に放置されてましたよ」
「レインさん起こさなかったの?」
「その日は朝早いから、私を起こすと悪いからって、側近たちの部屋に寝てたんです」
お前ー、とアルスが凄む。
「寝坊した! 訓練に出てた振りするから匿ってくれ! って部屋に飛び込んできて。結局はバレてガリアータさまに引きずり出されてましたけど」
やだー、とセリューナが笑いこけている。
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