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あれは一回だけだろ、うるさいな、と拗ねた少年のようにそっぽを向く。
「セリューナさまは、何か失敗談ないんですか?」
「んー…、そー言えば。同じ学校の子に告白されてね…」
ガタン! とアルスが立ち上がった。
「ちょ! お酒が…っ」
「どこのどいつだ!?」
「もー…ちゃんと最後まで聞いてよー」
はいはい落ち着きましょうねえ、とレイリューンがアルスを着席させる。
「…で!?」
「お友達になって、って言うからあたし嬉しくてー」
「フェシルミアさま、顔がとんでもなく怖いです!」
「でね、てっ…きり女の子だと思ってたの!」
「男だとわかった瞬間があったわけか!?」
「女友達として接してたから、男だよって言われて。えーって」
「えー、じゃないですよねえ…彼に同情します」
「お前鈍いからなー…」
「子供の頃の話よ!」
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