笑顔を見せて

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5  あれは一回だけだろ、うるさいな、と拗ねた少年のようにそっぽを向く。 「セリューナさまは、何か失敗談ないんですか?」 「んー…、そー言えば。同じ学校の子に告白されてね…」  ガタン! とアルスが立ち上がった。 「ちょ! お酒が…っ」 「どこのどいつだ!?」 「もー…ちゃんと最後まで聞いてよー」  はいはい落ち着きましょうねえ、とレイリューンがアルスを着席させる。 「…で!?」 「お友達になって、って言うからあたし嬉しくてー」 「フェシルミアさま、顔がとんでもなく怖いです!」 「でね、てっ…きり女の子だと思ってたの!」 「男だとわかった瞬間があったわけか!?」 「女友達として接してたから、男だよって言われて。えーって」 「えー、じゃないですよねえ…彼に同情します」 「お前鈍いからなー…」 「子供の頃の話よ!」
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