二章 ペン型時航機

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いわゆる「睡眠学習」に勤しんでいた僕。イチニノサンで寝ることができる、という奇妙な特技を持っているためなのか、満腹だったことも手伝って、熟睡していたはずなのに。 頭の奥に不協和音が響いたような気がして、目が覚めた。鉄同士が打ち鳴らされたような、甲高い、なんだか気持ちが悪い音。腕時計を確認すると、まだ授業中のようで、僕は慌てて取り繕う。 教室は静まり返っていて、バレているのでは…と内心ビクビクしながら顔をあげたとき。 僕の目に飛び込んだ現状に、驚きと混乱のあまり、頭が真っ白になってしまった。
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