始章 8月3日
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僕らの校舎は、4階建て。 講習のあった3階の端から屋上へは、5分もかからない。 彼女が来るまでの間、お気に入りの景色を見て、心を落ち着かせようなどと考えながら、慣れた手つきで屋上へ出るドアを開ける。 ーーーあ。 視線の先には、肩甲骨あたりで切りそろえられたツヤツヤの髪が風でなびき、僕が屋上に来るきっかけにもなった場所で街を眺める彼女がいた。
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