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「名を聞こう...」
「...私の名前はユノ・アステル
世界最強の炎使い炎帝の名を授かったものよ。」
「炎帝...世界最強の炎使いか...」
「えぇ、私を超える炎使いはいないわ」
それには自信がある。今まで炎魔法で負けたこともなかったからだ。
「それは人間の中で...だろ?
貴様ら人間が扱う炎など高が知れている」
少年は呆れたように言った。
しかし、少年からは油断や奢りなどは感じられない。
ただただ、無表情である。
その無表情を崩してあげるわ!
「これを見てから言うのね」
炎の最上級魔法【エクスプロード】を放つ
「甘い...神話体現【アイギス】」
さきほど私の魔法を反射させた盾が出現
その瞬間エクスプロードは消滅し
「反射」
私に向かって帰ってきた
「何度も同じ手を...」
「神話体現【グレイプニル】
捕縛しろ...」
私の手足を鎖が拘束し私は動けなくなった。
油断した...
目の前の自分の魔法に対処することに気を取られすぎていたのだ
殺られる...
しかし、目の前でエクスプロードは消滅した
「なぜ..?」
「なぜだと?簡単だこの程度で死なれては困る...もっと俺を楽しませろ」
少年から放たれた言葉に意識を持ってかれそうになる。
少年の魔力に気圧される。
少年の存在は私を小さくする
そして私は悟った。
この少年には勝てないと...
しかし、負けると解っていても私には意地がある。
炎帝としての...いや、ユノという一人の人間としての意地がある。
絶対に退くことはしない。
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