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なのに……早速話し掛けてくるし、昨日の事なのに設定もうろ覚えってどういう事なの。
「ところでさ、レイラちゃんこいつの何が気に入って友達やってる訳? こいつの中学校の頃の話とか知ってる?」
「アッキーの中学校の頃の話? 聞きたい!」
「こいつ成績は良いんだけどさ、運動はてんで駄目でコミュニケーションも全く取ろうとしないんだぜ?」
……出たよ始まったよ。女子にモテたい願望の強い奴によく見られる、【相手を下げ落として自分を上げる行動】が。
相手を低く見せて自分が優れてる所をアピールする……思春期の高校生にはよくある事だって僕の父さんも言っていたけど、マジだった。
父さんいわく、大人にそれをやっても性格の悪い奴とドン引きされるらしいけど、高校生の一部の女子とかには本気で信じ込んでしまう奴も結構いるって話だったな。
レイラのせいで他の女子生徒とかの注目が集まる中、そういう話をされるのは迷惑な事極まりない。
「しかもだ、ヒーローに憧れてるのか知らないがいつも学校で漫画ばっかり読んでたし、図書室にずっと引き籠りっぱなし。皆からオタクって呼ばれてたからな!」
「へー……アッキー、健康に悪そうな生活してたんだね」
「そうなんだよ。俺達は健全的に外で運動とかしてる中こいつだけ室内、ヒーロー目指すなら体力もいるって外に誘い出したりもしたけどさ……全部断られるんだよね」
クラスメイトの男子生徒はそう言うと、数人でゲラゲラと笑い始めた。
やばい、何が面白いのか全くわからない。
むしろそれで笑っているこいつらの方が面白いレベルだ。
「アッキー…………」
そしてその話を聞いたレイラは、残念そうな表情を浮かべながら僕の目の前へと立つ。
「アッキーらしい中学生活送ってたんだねぇ! 変わらずで安心したよぉ~!」
「…………だろ?」
そしてそのまま僕の肩にぽんっと右手を置くと、左手でグッとサインを作りながらそう言った。
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