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……狂っている。
わかっていた事だがこいつら……ヒーローじゃない。
さっきホームと言っていた事から恐らくこの廃棄ビルを拠点にしているタトゥーギャングの連中だ。
というより、連中の中の一人が剥き出しでタトゥーを見せている奴がいる。
「はーい、じゃあ回収~こいつらからは色々と稼がせてもらって……このお嬢ちゃんは俺達で楽しんじゃおうっか?」
タトゥーギャングの連中はそう言うと、助けたクラスメイトの三人を再度軽く痛めつけ、弱って動けなくなった所を運びだし……一箇所に移動させた。
「な……あなた達、私に何をするつもりですの?」
「そんなの決まってんじゃん、楽しい事だよ楽しい事……俺達にとってだけどな。へきゃきゃ!」
そう言いながら、タトゥーギャング達はユキちゃんへと一歩ずつにじり寄る。
「春華高等学校の生徒とかレアもんだぜ!? あの学校化け物みたいに強い先公がいっつも見張ってるからな。さすが名門ってか?」
「本当だよ、自分から俺達の所に迷い込んでくれるとか……ありがてぇ話だわ」
もしもここでユキちゃんが捕まりでもしたら、ユキちゃんはこの後とても酷い目にあわされるのだろうが……多分心配はいらない。
「身の程を弁えたらいかがでして? お二人共……手加減はいりません。徹底的に叩きのめしなさい」
ユキちゃんには屈強すぎる程のボディーガードが二人もいるからだ。
殴られて倒れていたボディーガードは何事も無かったかのように立ち上がり、ユキちゃんの前へとおどりでる。
「おっさん達、怪我しない内に引っ込んだ方がいいよ? これ……一応マジで言ってるから」
そんなタトゥーギャングの忠告を無視し、ボディーガードの一人はいきなりフレイムスピアをタトゥーギャングの一人に向かって放つ。
突然の事で避けきれなかったのか、ガードはしたが、タトゥーギャングの一人はフレイムスピアに命中し、後方へと吹き飛んだ。
「……っ。はい……コロス。けって~い……」
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