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少しでも咳をすると
「大丈夫!?」
と、何事かあったように走って来る。
「大丈夫…」
たった一言でも僕が話すと弟は、はぁ。とため息をついて「よかったー」と呟いた。
弟は僕より大人だったのかもしれない。そして、僕より強い人間だったと今でも思う。
僕は弟に頼っていたんだ。この時にそう思うべきだった。
なのに…なのに…
忘れもしない運命を変える事件が起きた。
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