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いきなりだが人って死んだらどうなるんだろうか?
天国や地獄があるのか。
それとも幽霊となるのか。
はたまた全て消え去り“無”となるのか。
俺はそのうちでも寝ている状態、つまり思考がなにもない“無”となると信じていた。
でも、実際は違ったようだ…。
「んん……」
朦朧とした頭で、パチ……と目を開けるとそこは真っ白な空間だった。
「おめでとうございまーす!」
そんな俺の耳に女性の陽気な声が聞こえてきて、少し頭が動き出した。
「あなたはちょうど人型の100兆人目の死者です!よって記憶を引き継いだまま転生する権利が与えられました!」
わーぱちぱちとひとりでハイテンションにいう女性のほうを見て驚いた。
美しい……そしてなんというか神々しい……
だが口調のせいで台無しだ。
「では、特典と共に貴方を現世へ送り届けましょう!」
未だに呆けていると、直ぐに視界が真っ白になり次の瞬間には複雑な景色が広がっていた。
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