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言われて瑞穂が時間を確認すれば、既にあれから1時間半を過ぎ、間もなく2時になろうとしていた。 「瑞穂ちゃんタクシー呼んであげるから、リョウ連れて帰ってくれない?」 「……はい!?」 瑞穂は咄嗟に聞き返した。 「ん?リョウと一緒に帰るといいよ」 やはり耳がおかしいわけではなかったと瑞穂は、困惑した。 酔い潰れた女性をお持ち帰りする男性は沢山いるだろうが、その逆なんて聞いたことがない。 まずもって、酔い潰れた男性ってすごく重い。運べる気がしない。 「ケンさん、それ冗談ですよね?」 引き攣らせた顔をケンに向けた瑞穂だが望んだのとは程遠い答えが返ってきた。 「いや、至って真面目だよ。リョウの部屋広いしこっから近いよ。一緒に泊まればいいよ」 「……は?」 「リョウが今、爆睡しているのって、その照明と音楽のせいで寝不足だったからなんだ。だから、半分は瑞穂ちゃんの責任ってことでよろしく」 ニコッとケンは笑い瑞穂を見つめた。
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