第1章の続き

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 エレベーターを15階で降り、1503号室のベルを鳴らした。  ドアを開けに出た片桐は既にガウン姿だった。  「食事は済んでるのか?」  今日は何でまた食事の心配するのだろうか。  「いえ。時間が有りませんでしたから」  「ルームサービスでも取るか?」  取って付けたような優しさに、良からぬ予感がする。  「いえ。どうぞお構いなく」  「じゃぁ、終わってから下で食おう」  「本当に大丈夫ですから」  「つれないこと言うなよ。長い付き合いになるんだからよ。あいつは女に飯も食わせない、なんて陰口叩かれても困るしな」  片桐の鰐の様な視線が突き刺さる。  やはり何かある。  「まぁその話はお楽しみの後だ。こっちへ来い」  腕を取り、無理矢理ベッドに押し倒そうとする片桐を制して言った。  「仕事が終わって着替えて来ただけなんです。シャワーを浴びさせて下さい」
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