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翌朝、学校に欠席の電話を入れ、新大久保の産婦人科へ向かった。
堕胎ではなく、出産希望だと告げると受付の事務員が目を剥いた。
完全予約制なのだと言われ、飛び込みのわたしは大分待たされることになった。
退屈なはずの待ち時間は、今まで手に取ろうとしたことさえなかったマタニティー雑誌が、有意義な時間に変えてくれた。
開いた雑誌から目に飛び込んで来た情報は、全てが新鮮で、新米妊婦のわたしにとって役立つものばかりだった。
途中、自分では妊娠を確信しているのだが、紙コップで尿を提出した。
病院側の確認と納得の為に必要なのだろう。
1時間くらい待っただろうか。
ようやく名前を呼ばれ、内診台という物に乗せられて触診を受けた。
白髪交じりの初老の医師は、おそらく医院長なのだろう。
下半身を丸出しにして両足を開き、見知らぬ男の指が膣内をかき回す――。
普段の生活では、女として到底受け入れられないことだが、何のためらいもなく足を開くことができた。
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