第1話

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「ゆきちゃん、まだかな?」 今日は、私がゆきちゃんを教室で待つ番だった 中学入学と同時に隣町から引っ越してきた私には、友達らしい友達はゆきちゃん位だ クラスメイトとは仲良くしているけど、女子とはとくにあまり話をしない ゆきちゃんが言うには、憧れの的だから話し掛けにくいんだよって… (寂しいじゃん。話し掛けてくれよ!!) と思っている 「恭ちゃん、お待たせしました」 ゆきちゃんは、すっきりした顔で教室に入ってきた 今回もばっさり断ったようだ 誰とも付き合わない っと公言している 影では、私が隣にいるせいだっと勝手に恨むやつもいるらしい そんな奴、上段回し蹴りでやっつけてやる バスケ部のカッコイイ先輩をばっさり振ってきたゆきちゃんに 「カッコイイのにもったいないよ」 っと冗談で言うと 「恭ちゃんももったいないって、告白してきた女の子と付き合える?」 ちょっと怒っている様だ (ん?私とゆきちゃんじゃ状況違うけど、好きじゃない人とは付き合えないってこと?????) 「ごめん。ちょっと、しつこい人もいてさ…」 「そっか…。帰ろうか?」 話題を変えて、帰ることにした
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