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「ゆきちゃん、まだかな?」
今日は、私がゆきちゃんを教室で待つ番だった
中学入学と同時に隣町から引っ越してきた私には、友達らしい友達はゆきちゃん位だ
クラスメイトとは仲良くしているけど、女子とはとくにあまり話をしない
ゆきちゃんが言うには、憧れの的だから話し掛けにくいんだよって…
(寂しいじゃん。話し掛けてくれよ!!)
と思っている
「恭ちゃん、お待たせしました」
ゆきちゃんは、すっきりした顔で教室に入ってきた
今回もばっさり断ったようだ
誰とも付き合わない
っと公言している
影では、私が隣にいるせいだっと勝手に恨むやつもいるらしい
そんな奴、上段回し蹴りでやっつけてやる
バスケ部のカッコイイ先輩をばっさり振ってきたゆきちゃんに
「カッコイイのにもったいないよ」
っと冗談で言うと
「恭ちゃんももったいないって、告白してきた女の子と付き合える?」
ちょっと怒っている様だ
(ん?私とゆきちゃんじゃ状況違うけど、好きじゃない人とは付き合えないってこと?????)
「ごめん。ちょっと、しつこい人もいてさ…」
「そっか…。帰ろうか?」
話題を変えて、帰ることにした
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