第1話

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あと数週間で夏休みを迎えようとしていた 蝉が煩い程鳴いている 何もしなくても、汗がジンワリと出てくる 何もしなくても汗かくにに、今私は緊張で寒気を覚えるほど汗をかいていた (何だ!?何なんだ!?) 目の前にいるのは3年の山田先輩 背も高くて、ちらっと見上げると、大人の雰囲気さえ醸し出している 確か、山田先輩はバレー部のエース… 爽やかな笑顔の先輩 生徒会長も勤めてる (何故私が呼び出されている?ゆきちゃんじゃないのか?????) 「吉川、俺と付き合ってくんない?」 余裕な感じで微笑んでいる 「はぁ…」 曖昧に頷く (吉川って言ったな…よしかわ…私だ…) 一人あわわあわあしてしまう 私の頷きを、否定とも肯定とも取らなかった山田先輩は 「まぁ、急がないから考えて置いて」 そいうと、私の返事を聞かずに立ち去った
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