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「はああ、折角サボれると思ったんだけどなあ。
知ってるか?
生徒が泊まり込みで用意すると、
アタシ教師も泊まり込みなんだぜ?」
黒端はどこから出したのかポテトチップスの袋を開けてため息をついた。
「まあ良いじゃないですか。
仲良し生徒と一緒に夜を過ごすんですよ!!」
褐色肌の学生、
東江場(あずまえば)は大袈裟にリアクションをとると
止めていた回線の半田付けを始めた。
「ああ東江場君、そんな言い方だと誤解が出来ちゃうよ!!
あと半田付け中にお話は危ないよ…」
ツナギの女学生(もどき)、
伏見(ふしみ)は震えているようにしか見えない早さでパソコンをいじりながらそう慌てた。
「はあ、しっかしおめえらはすげえよな。
二人とも何でも出来るし、音響のレベルを武道館サイズにするために徹夜までするなんて、尊敬だよ本当。」
ざらざらとポテトチップスを流し込んでいるので全く尊敬の意が感じられないが、
黒端は自分が顧問の部活の部員にエールを送った。
「あれ?
これなんだろう。」
そんな時、伏見の使っていたパソコンが急に暗転した。
そしてこう表示されたのだった。
『回しますか?
回しませんか?』
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