ある発明

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エス博士が準備をしている間に、自宅に連絡を入れることにする。 『あら、あなた、こんな時間に連絡をするなんて珍しいわね』 「ああ、色々あってね。 今夜は食べて帰るから、先に済ましておいてくれ」 『あら、すぐ帰るんじゃなかったの? 誰と?』 「今朝話しただろう。 高校の時の知り合いだよ。 食事をごちそうしてくれるみたいなんだ。」 『本当に?浮気とかじゃないわね?』 「おいおい、そんなこと言わないでくれ。 心配しなくても、男同士だよ」 『こうも必死に否定されると怪しいわね』 「いい加減にしてくれ。 浮気なんてする訳ないだろう」 『冗談よ。あんまり遅くならないでね』 「ああ、最終のバスまでにはおいとまさせてもらうから、遅くても11時ぐらいには帰るから」 『明日も仕事なんだから、あんまり遅くならないでね…』 「ああ、わかってるよ。 じゃあまた」 やれやれ、自宅に連絡をするのも一苦労だ…… 自宅に連絡を済まして、とりあえずタバコに火をつけ、テーブルの上に置かれてある夕刊を読んでいると、エス博士が料理を運んできた。
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