17人が本棚に入れています
本棚に追加
/105ページ
「チヅ、お願い! しっかりして!」
「ははは、私はもうダメの様だ。可愛い君の顔が見えないよ……」
「貴女がいなくなってしまったら私!」
「……ねぇ、私の事、宇宙で一番愛してくれている?」
「当たり前でしょ!」
「……良かった。じゃあ私の最期のお願い、聞いて欲しいんだ」
「もちろん聞くわ! だから最期なんて言わないで!」
「私を宇宙で二番目に好きな人にして欲しいな。……君には他の誰かを宇宙で一番好きになって欲しい。私では……私では君を幸せに出来ないから。私は……君を不幸に縛る呪いなんかになりたくない! お願い……お願いだから幸せになって…………君はどうか幸せに」
「チヅ……」
「……愛しているよ……イテヨ…………」
チヅは彼女に最期のくちづけを交わした。
最初のコメントを投稿しよう!