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制服があっという間に濡れ、ずしりと重みを増してくる
「恭ちゃん!!」
ゆきちゃんが、驚くほどに力強さで抱き起こしてくれた
そして、ずぶ濡れの私を屋敷の中へ引っ張って行く
「え!?」
屋敷の中は、外から想像していたよりも広かった
濡れたまま、ゆきちゃんについていく
というより、強引に連れていかれてる
「あ、ご家族に挨拶しないと…」
慌てて、ゆきちゃんに声を掛けるた
「親戚の結納みたいなのがあるから、明日まで誰も帰ってこないよ」
こんな広い屋敷に、たった一人というのに何でもないというように呟いた
連れていかれたゆきちゃんの部屋は、想像していたよりシンプルな部屋だった
ゆきちゃんは、真っ白でフワフワのタオルと着替えを私にぐっと差し出すと
「飲み物用意してくるから、着替えて…か、風邪引くといけないから」
有無を言わさず、押し付けて部屋を出て行った
手には自分の着替えも持っているから、違う部屋で着替える様だ
とりあえず、従うことにした
「えっと…はい。」
タオルでゴシゴシ濡れた髪を拭いた後、借りた服に着替えさせて貰った
「ん?ゆきちゃんって着痩せするタイプ?」
自分より細いイメージだったが、借りた服は若干大きく感じた
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