第2話

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「恭ちゃん…僕は、女の子じゃない」 絞り出すように呟いた 恭ちゃんは「え?」っと呟くと固まってしまった 否定されるのか受け入れてもらえるのかわからない 「東家は、代々女性が継いで行くんだ…」 自分の境遇を語り始めた ココアは、とっくに冷めきってしまっている 双子だったけど、妹が生まれると同時に死んでいたこと 女の子として育てられたこと 「僕の名前は、東 ゆきなんかじゃない…由紀と書いて、東 ヨシキだ…。恭ちゃんにだけは、本当の名前を呼んでもらいたかった…」 全ては過去形だ… 僕には未来はない 「多分、変声期迎えたら…強制的に違う学校に転向させられると思う…恭ちゃんと過ごせる時間も、もう残されてないと思う」 全てを話した後、僕は喉の渇きを覚えココアに口をつけた (甘い…) 恭ちゃんは、わなわなと震えている 「気持ち悪いよね…ごめんね。黙ってて…気持ち悪いよね…」 今まで、散々告白するかしないかで悩ん出来たけど、口にしてしまえば案外すっきりした これで嫌われても、未練残すことなく転校できるだけだ 「男なのに、女の子の振りして騙すなんて気持ちわるいよね…」 恭ちゃんの顔がまともにみれない (さよなら…僕の初恋の人…)
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