第2話

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結局、タクミさんが邪魔で美月に相談はできなかった でも、ゆきちゃんの誕生日プレゼントはちゃんと買えた (喜んでもらえるといいな…) 思わず顔がにやける 登校し、教室に入るとゆきちゃんは既に席についていた 「ゆきちゃん、おはよう」 声を掛けると、ゆきちゃんはどこかちょっと寂しそうに 「おはよう」 っと微笑んだ やっぱりどこか様子がおかしい気がする 聞いてもきっとはぐらかされるんだろうな 帰り道、何となく無言のまま歩き続ける ついこないだまで感じていた夏は、いつの間にか秋の気配の方が強くなり始めている 空を見上げると、暗い灰色に染まっている 夏の最後の足掻きと言わんばかりに、台風が近付いているとの事だった (あ、傘持ってきてないけど、大丈夫かな?) 今にも降り出しそうな雨雲に、恭の気持ちもどんよりと曇る 「じゃ、また明日」 ゆきちゃんの家の前で別れを告げようとした時だった 一瞬フラッシュの様なまばゆい光りに包まれたかと思った直後、どっどーんっと地響きの様な音がした 「きゃっ」 恭は、頭を抱えてしゃがみこんだ 「恭ちゃん?大丈夫?」 ゆきちゃんが、心配そうに覗き込んだ 「大丈夫」 っと口にしたが、全然大丈夫じゃなかった 恐怖で、顔が青ざめているはずだ 大丈夫だと強がりを口にしたところで、立ち上がる事すら出来ない 動けない所に、ザァっと大粒の雨が降り注いだ
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