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「頑張れよ……か……」
自分で言った言葉に苦笑いを浮かべると
俺が頑張れだよな…
と自分を戒める
お家問題浮上のせいで、只でさえ憂との付き合いをどうするか…ということも考えなければならない上に
来年には渡米しなければいけない事も慎一との話し合いで決まってしまった
憂を信じる余裕も
そんな自信もなかった
頭がいっぱいなのに、鮎川のような男に出くわすと、更に不安がかきたてられる
自分はなんてちっぽけなんだろう
自分はなんて幼稚なんだろう
今までのお気楽な学生生活で緩みきっていた身体が
今更になって恥ずかしくすらなる
俺はそんなに完璧な人間じゃない━━━━……
もっと普通でよかったのに……
亮は初めて壁にぶちあたっていた
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