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苛立ちながら憂にゆっくり近づくと
「お前、顔に出すぎなんだよ?
目ぇ見て話せよ?」
感情を抑え込むように云うが、全く抑ええ切れない
「何でそんなに怒ってるの……」
憂のその答えに
━━━━……はあぁあああ?!
「お前そんなんもわかんねぇのかよ?」
怒りが頂点に達した
「━━━━……わっ………わか……」
憂が何かを言おうとしたその瞬間
「もういいよ」
亮はそう言うと黙ってくるりと向こうをむくと、歩きはじめた
何なんだよ?
何なんだよ!あの男!!
憂もノコノコついて行ってんじゃねーよ!!
憂がだんだんと遠くへ行く感覚がする
今まで手のうちにいた愛しい憂が
自分の知らない間に動き始めている
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