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「……お前…」
亮はあの日、慎一に連れていかれた社交パーティーに晴香に話しかけられた事を思い出し、声をもらした
「こら!言葉遣いに気をつけろ!すいません…周防さん……」
焦った慎一が慌てて晴香に謝った
「━━…いいんです。私は姉が貴方から御縁談をお断りされた時から、亮さんの事を考えているうちに
本当に好きになりました。
だからあの時、一言でも話せたのが嬉しかった
今日が来る日をどんなに待ちわびていたか」
━━━………はぁ?
何いってんだコイツ?
「━━……も、申し訳ない…」
慎一は罰が悪そうに目を伏せながら謝った
「いえ、そういう意味ではないんです
むしろお兄様が縁談を断って下さったお陰なんですもの」
晴香はにっこりと微笑むと、亮の方をまっすぐに見つめた
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