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ゆっくりとカードキーを差し込み、ドアをあけた際に、少しガクンと膝が落ちた
「亮………大丈夫!?」
憂が心配そうに後から部屋へと入って来た
亮は目の前にある大きなソファへ真っ直ぐ歩いて行くと、うなだれる様に倒れこんだ
「━━━……大丈夫」
………ではないような……
「全然大丈夫そうに見えないよ……
おうちに帰ったほうが良かったんじゃないの?」
憂の言葉にズキンと胸が痛む
きっともう憂を家につれこむのは難しいだろう
チクショウ!!
昼ドラの不倫みてぇじゃねぇかよ………俺ら……まだガキだぜ……全く…
「……………」
.「━━━……亮…どうしたの?……」
心配そうな憂の声に
突然鮎川と一緒にいた場面が思い浮かんだ
━━━!!そういや…
「お前………なんでアイツとまた居たの?」
どう見たって親密な関係にしか見えなかった
忘れていた感情が突如沸き上がった
「亮が家に帰るって言うから!
お祝いしてくれようとしてたんだよ………
その言い方………ズルイよ………」
震えながら言う憂に
「……………」
忘れてた…………
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