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「━━━…亜矢……」
「………っ………
私━━━……透と会えなくなって…
仕事が減って………っ……
━━━━……また風俗を初めてしまった……のっ……
そしたら………っ…………」
「もういいよっ!!」
憂は泣きじゃくりながら話す亜矢に抱きつくと、
「もう言わなくてもいいからっ!!
亜矢………っ…」
強く亜矢を抱き締めた
憂の腕の中で声をあげながら泣く亜矢は、細くて今にも折れてしまいそうなくらいに痩せ細っていた
簡単に言葉になど出来ない慰めなど見付からず、憂はただ亜矢を抱き締めた
かつての自分も全てに対して失望していた
ただ、自分には家族が側にいてくれた
何も信じないと絶望していながらも、側に生活を支える家族がいた
そんな甘えた自分とは違う
きっと本当に孤独と向き合って来た亜矢の心の傷は
自分の想像をはるかに超えたものだったのだろう
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