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「あたしだって驚いたよ…」
憂も苦笑いをすると、少し小さく息を吸った
「じゃあ」
少し勢いをつけ、吸った空気とともに
最後の言葉を吐いた
「……ちょっと待て」
憂を塞き止めるかの様に、鮎川が冷静に言った
「お前に次の男が出来るまでは、迎えに行ってもいいか?」
真剣な眼差しの中に、暖かな空気を感じれた
「……でも…」
「下心じゃねぇよ。
お前が心配なんだよ
お前は変わった。前より断然……強くなったように俺は感じる
……なんてゆうか…」
「ありがとう。でも、気持だけもらっておくよ」
憂はにっこりと微笑むと、優しく鮎川の頬にキスをした
「またね」
唖然とする鮎川を振り返らずに、憂はそのまま車を降りた
そんな憂の後ろ姿を、固まったまま
鮎川は声もかけれずに見つめていた
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