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すれ違いというものは奇妙なもので、
一度噛み合わなくなった歯車は壊れてゆくまで止まらず
そしてその歯車は止まることもないまま動いてゆく
メールの相手が亮だと
普通に考えればわかる事も
悲観的ではないにしろ、
亮との間柄に希望を持てない憂は
いつの間にか現実を身体が受け入れないように働いててしまっていた
何にしろ亮の事に関しては、判断力がにぶる
憂は携帯の着信に気付かないままリビングを後にした
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