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事業改革の中枢に運良く参加するチャンスを掴み、
仕事が順風に行きかけたこの良い流れの中
亮の力量に惚れ込み、期待を抱いて業務が軌道に乗っていたと思っていた途端、出足をくじかれた思いで面白くない
やりたい事はたくさんある
一分一秒だって惜しいくらいなのに、こんな所でモタモタとしている暇などない
仕事に対する野心が人一倍強い神楽には、亮の行動が理解できなかった
少し見た目が綺麗なだけの小娘
親のすねかじりのお嬢様の我が儘
苦労をしてここまではい上がって来た神楽にとって、どちらの存在も疎ましくて仕方なかった
イライラとした気持ちが指先に伝わり、タバコをﾊﾟﾁﾝﾊﾟﾁﾝと灰皿につきあてる
経営者の命令は、絶対で
その命令に背く気などはない
たとえそれがプライベートの事であろうと、神楽はNOとは言わない
しかしそれは表向きであって、心情はそうではない
こんなくだらない事に時間を割く事など、無駄だとしか考えられなかった
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