798人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
繭莉が自信喪失で、落ち込んでいる事
他のモデル達も、覇気がなく、目立った子が現れない
憂というカリスマモデルが一世風靡した後に、それを超えるというのは、よほどのカリスマ性でないと難しい
憂に似たモデルを起用しても、それは憂を真似た偽物
憂とは違う、個性あるモデルも、
なかなか今の時代、伸びることも難しい
「……アンタに頼む事じゃないかもしれないんだけど………
繭莉の事も、お願いしたいのよ」
そういう晶に、憂は心良く頷いた
亜矢からは何も知らされなかった
きっと、気を使ってくれていたのだろう
「亜矢に、相談してみるよ」
晶は、忙しいのか、慌てている様子だったので、会話はそこで終わった
必要とされる事が、こんなにも活力を与えられるものだったのかと、初めて知った
今までは流れに流され、自分の確固たる意思で動いて来たわけじゃない
初めて、責任感と、使命感のようなものが、憂の中に芽生えた時だった
最初のコメントを投稿しよう!