別れ

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何度も通い慣れた、二人だけの隠れ家 小さな佇まいの一軒家の入口を潜ると、一気に淋しさが身体を覆った 「いらっしゃいませ、お久しぶりでございます」 見慣れた笑顔が可南子を出迎えた 「お久しぶり、です」 自分が笑顔で笑えているのか、そんな不安が押し寄せる 「高橋様、お見えになってますよ」 支配人のその一言に、 ドクンと血流が音をたてた 「………そ……そう…」
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