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話を続けるな。
ほら、また男子の視線が強くなったじゃねえか。
頼むからこの視線に気がついてくれない?
俺は視線に刺されながらも
「これが俺の普通だ」
と返した。
「バスケ部なんだからもっと元気出さなくちゃ!」
「嫌だ、しんどいしめんどい」
「大丈夫ですよ!塚本さん!代わりに俺が元気ですから!」
何が大丈夫なんだよ。
というかお前怖いもの知らずだな。
俺なんか視線で死にそう。
「影も池武君を見習ってもっと元気出さなくちゃ!」
瞬間、皆の視線が和也に向いた。
「塚本さんが俺を褒めてくれた塚本さんが俺を褒めてくれた塚本さんが俺を………」
和也、お前ついに壊れたか。
まあ、この視線の中じゃ仕方ないか。
「善処する」
と返したところで
キーンコーンカーンコーン
とHRの始まりを知らせるチャイムが鳴った。
と同時に先生が入ってきて皆が席に着いた。
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