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それにしても、今日は文化祭に来るのを楽しみにしてたのに……どうしたのだろう?
まだ来ていない朱華の事を考えながら、上の空で廊下を歩いていると
ドンッ
という鈍い音と共に、身体に衝撃が走る。
「やーん、いった~い」
ちょうど曲がり角で、人とぶつかった。
「あ、すみません。大丈夫ですか?」
そう言いつつ慌てて視線を向けると、そこには尻餅をつき横座りに倒れている女性がいた。
流れるような綺麗なつやのある黒髪。
筋通った高い鼻に、切れ長の漆黒の双眸。そして深紅のルージュが映える唇。
化粧がやや濃く、長身でナイスバディな妙齢の美女。
あれ?
この顔、どこかで……??
ミニタイトのスカートから覗く生足に、つい自然と眼がいってしまう。
「大丈夫じゃないわよ!!もう歩けない、くーちゃん呼んできて!!ここの先生でしょ?」
「へ?くーちゃん??」
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