7.外は大雨

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  「姫、夜寝てないんだろ? 大丈夫か?」  後部シートはあたしを真ん中にして、右に叔父貴、左に陣。  どっちも長身なもんだから、あたしは小さくなって座るしかない。  そんな中、陣は心配そうにあたしの顔を覗き込んで来た。 「ん、大丈夫」  正直、自分が寝てないことなんてあまり気にしてなかったし、眠気なんてこれっぽっちもなかった。 「澤村さんが言ってたよ。こういう時、人はあんまり眠らなくなるから、突然倒れたりすることもあるって」 「そうだな。帰りの車では寝ろよ、留衣」  叔父貴は外の景色を眺めながら、陣に同調した。  陣は仕事の後、朝方少し眠ったと言ってたけど、叔父貴だってあたしと同じで寝てないくせに。 「寝る気分じゃないよ。苛々が止まんない」 .
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