14.言葉より大切なもの

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   目が覚めると、もう午後だった。  昨夜は叔父貴にあやされて、そのまま眠ってしまったみたいだ。  まだ重い頭にフラフラしながら部屋を出ると、狭いリビングの小さなソファーに、叔父貴が座っていた。  叔父貴はそこで眠ったようで、夏物の布団が出してある。 「叔父貴……」 「ホレ、飲め」  叔父貴がミルク多めのコーヒーを注いで、渡してくれた。  それを持って、床にそのまま座る。  目が腫れてるのは、鏡を見なくても自分で判った。  ……ひどい顔、してるんだろうな。 「留衣、何があった? あんだけわーわー泣くなんて、らしくないぞ」 「……陣が、別れよう、って」  ああ、もう。  言うだけでまた泣けて来た。  あたしの涙腺、絶対ぶっ壊れてる。 .
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