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目が覚めると、もう午後だった。
昨夜は叔父貴にあやされて、そのまま眠ってしまったみたいだ。
まだ重い頭にフラフラしながら部屋を出ると、狭いリビングの小さなソファーに、叔父貴が座っていた。
叔父貴はそこで眠ったようで、夏物の布団が出してある。
「叔父貴……」
「ホレ、飲め」
叔父貴がミルク多めのコーヒーを注いで、渡してくれた。
それを持って、床にそのまま座る。
目が腫れてるのは、鏡を見なくても自分で判った。
……ひどい顔、してるんだろうな。
「留衣、何があった? あんだけわーわー泣くなんて、らしくないぞ」
「……陣が、別れよう、って」
ああ、もう。
言うだけでまた泣けて来た。
あたしの涙腺、絶対ぶっ壊れてる。
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