14.言葉より大切なもの

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  「そりゃまた、どーして」 「あたしが、叔父貴の心配ばっかりしてるからだよ」 「そんなんで嫌がる男なら、お前の方から捨てちまえ。今までと同じようにさ」  ケロッとした様子でそう言った叔父貴に、胸の奥がカッと熱くなった。 「い、今までのは叔父貴が悪いんだからね!? いつもこうやって叔父貴のせいで駄目になるんだから! それにあたし達、聞いちゃったんだから! 何なのあれ! 藤乃さんに何言わせてんの!? あのせいであたし……」  そこまで言って、ハッと口を押さえる。  叔父貴は一気にまくし立てたあたしに一瞬目を丸くしていた。  けど、すぐにニヤリと笑うと、煙草を吸い始める。 「それって、俺がカッコ良すぎるとでも?」  呑気な叔父貴の声に、思わず毒気を抜かれてしまった。  思わず言葉を失ったあたしに、叔父貴は続ける。 「しかし、藤乃のアレをお前らが聞いてたとはね」  溜め息で煙を吐き出しながら、叔父貴は困ったように眉尻を下げて笑った。 .
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