171人が本棚に入れています
本棚に追加
陣が、まだ学生なのに夜のバイトを選んだ理由が判った気がした。
──ああ、だから、なんだね。
お互いこれ以上耐えられないから、今出会ったのかも知れないね。
涙がじわり、と滲んだ。
陣と、同じぬくもりを分け合っている。
以前と変わったことと言えばそれだけなのに、自分でも驚く程穏やかな朝を感じていた。
離れることなんて、出来ないと思った。
今夜も、これから先の夜も。
陣と一緒に過ごせるのなら、未来なんて捨てても構わないって。
それくらい強い気持ちで陣が好きだと、
一緒にいたいと思った。
.
最初のコメントを投稿しよう!