5人が本棚に入れています
本棚に追加
ホームルームの時間になり担任が教室に入ると生徒達は自分の席に座る。
白石 ゆかり、担任は若い女性だが鬼教官とも呼ばれ恐れられている。
そしてうららの実の姉でもある。
「今日はホームルームを始める前にだな、転校生を紹介する」
転校生とは学校に起きる数少ない珍しいイベントで盛り上がる。
だが鬼教官の黙れの一言で全員が静まりゆかりはため息をつく。
「全く騒がしい連中だ、とりあえず入れ!」
ドアが開いて入室する転校生に女子の目が輝いた。
赤い髪で校則違反に引っ掛かる額の上にサングラスをかけていてワイシャツは出ている。
「時縞 レイジでーす。分かんない事が多いんでよろしく」
「コイツは本当に分からない事が多い。今日は最初の授業を潰してやるから交流を深めろ」
指示を残して教室を出ていきレイジは事前に知らされていた席に座る。
視線を感じて座る席はうららの隣だった。
横目で一瞬 確認したが何も言わずに勉強に集中する。
無愛想な感じが第1印象だったが特に文句は言わなかった。
「ねぇねぇレイジ君ってファイターなんでしょ?どんなヴレイヴ持ってるの!?」
「……ヴレイヴって何だよ」
この学校ではレイジの発言は生徒全員を驚かせた。
教室内に響く驚きの声は耳に響いたが何故声を上げたのか転校生には分からなかった。
最初のコメントを投稿しよう!