第1話

6/7
前へ
/7ページ
次へ
『クロへ クロ、突然ですまない。 知っての通り私に友達だと言える人物は少ない。 君の真っ直ぐで芯の通った生き方を見て、この子を育てるのは君しかいないと思った。 この人工生命体、『A-No,I』を父親として育ててほしい。 ちなみに断るとその子は路頭に迷うことになるから、君の性格上断らないとこっちは判断してるよ。 個体名は『シノ』。 漢字だと『志乃』だ。 ・・・名前からあるように『あの子』を基にして作り上げたんだ。 死者を復活させる、とかいうような馬鹿げたことではないから安心してくれ・・・。 もちろん、君のことは「おとーさん」と呼ぶように記憶させているよ。 あぁ、今はきっと幼い姿をしているだろうけれど、一晩ゆっくりと寝かせると君と同じ・・・というか、『あの子』の姿になる。 もう学校への編入手続きは済ませてあるから、安心して一緒に通学するといい。 戸籍上は一応『兄と妹』ということになっている。まぁきっとおとーさんと呼ぶだろうけどね。 PS.生き返らせるとかそういうつもりはないけど、『あの子』のデータが元になってるから「もしかしたら」フラッシュバックなんかもあるかもね☆       綾海 浩荼より』
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加