プロローグ『幼き日々と現在と』

2/19
3257人が本棚に入れています
本棚に追加
/853ページ
6がつ2にち はれ 泣きべそかいて、家に帰ったんだ ぼくはお母さんが待つアパートに 学校でお弁当の中身が少ないってばかにされた ゲームを持ってないってばかにされた びんぼうってばかにされた お母さんは朝は倉庫のしごとで 夜はお酒を飲む人たちの相手をして毎日働いてた でも、夕方だけはぼくのご飯を作ってもらう為に 一度家に戻ってくる お母さんは心配してたけど、ぼくはすごくくやしかったからなにがあったか言わなかった お母さんも仕事してたのにこれいじょう心配をかけたくなかった お父さんがいればもっと楽できるのに 大きくなったら、かならずお母さんを助けるんだ でも、ぼくは ばかだから決めた事をすぐに忘れちゃう だから 日記を書く事にするんだ このきもちがなくならないようにしないと
/853ページ

最初のコメントを投稿しよう!