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玲奈『貴方は「お客」かしら?それとも「さっきの連中と同類」かしら?』
男『両方…かな。』
男の手には札が握られている、どうやら術で先ほどの連中を消したらしい。
しかし、先ほどの連中と違って敵意が感じられない。
男『俺は日向だ。アンタの名前は?』
玲奈『…玲奈よ。客としては歓迎するけど、「神の遺産」探しなら他所でやって頂戴。』
彼女は一応客である日向と名乗る男に水を出した。
日向『目的は他にも有る。コイツを見なかったか?』
日向は1枚の写真を見せた。
その写真が玲奈を不機嫌にさせるのに1秒も要らなかった。
玲奈『悪いわね、うちは確かに居酒屋だから色んな客は来るけど、そんな女知らないわ。』
アイツだ。
玲奈の夢に毎回出てくる女。
白髪の吸血鬼の目をした女だ。
自分が嫌いな女と関わりたいわけが無い。
日向『知ってるんだな。』
玲奈『知ってたら何なのよ。』
玲奈の態度が一変したからなのか日向は玲奈の嘘を見抜いた。
日向『コイツは俺の大事な仲間でな、今は訳あって敵の駒になっているんだ。恐らく洗脳されている。』
日向は玲奈のことはお構いなしに話を続けた。
玲奈からしてみれば、耳を塞いでまでも聞きたくない話だった。
自分は関係ない、勝手に洗脳されて相手の玩具にでもなっていればいい。
心の中でそう思った。
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