気がつけば別世界

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……どれくらいボクは 寝ていたのだろうかと 時計を探しに行こうとした瞬間、 自分の体が幼くなっていると感じ、 ふと周りを見回すと 間桐家の養子になる前の 間桐桜…もとい、遠坂桜と その母、遠坂葵がそこにはいた ……ひょっとしてボクは まだ寝ぼけているのだろうか? そう思い寝室からこっそり 抜け出してしばらくすると、 『凛、こんな夜遅くに  屋敷を歩き回って、  どうしたんだい?』 と、声を掛けられたので、 声のする方へ顔をあげると そこには 桜の父親であり、 遠坂葵の夫である、 遠坂時臣がいた。 「あ…えっと…その…  怖い夢を見たので、  落ち着かなくて…」 なんてありきたりな嘘を 『それなら、凛が落ち着く  まで、魔術の訓練をしよう。』 と提案されたので。 「はいっ、御父様。」 ボク…いや、私は、そう答えた。
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