いつも通りの朝

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『おはよう。』 「おはよう。」 ボクは声に返事をする。 《生きている『モノ』は、     いつか必ず死ぬ。》 それが世の真理だ。 どれだけ願おうと、 生き返る事は無い。 世界とはそういう『モノ』だと、 ボクは認識している。 だからこそボクは 目の前の生きている『モノ』 に返事をする。 何故ボクの価値観が こんな事になったかは、 一つしか、心当たりが無い。 あの日、ボクの 親しい生きている『モノ』 が《死んだ》のだ。 いや、正確には 親しかった『生きていたモノ』 が《死んだ》だろうか。 いずれにせよ、 原因はソレなのだ。 ソレ故に、 ボクは何も出来なくて もうあんな思いは 出来るだけしたくないから 今を生きている 目の前の『モノ』に ボクは返事をした。
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