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( ^ω^)y━・~
ξ゚⊿゚)ξ
年齢的にも身体的にも小さなツンちゃんがふかした煙草の煙の中を漂っている。
あれから年齢的には大人になった僕は、公園のベンチに腰かけて過去の青春にあれやこれやと思いを巡らしていたのだけれど、どうにもそれらが一つの作劇のようにしか感じられなくて、感傷に浸るようにぼんやりと煙草をふかす自分が不意に馬鹿馬鹿しくなっていた。
(*゚∀゚)「――えいっ」
パチン、と手の叩く音に気が付いて、その方向を見ると小さな子供がいた。買い物袋をぶら下げた母親の隣で、少年は手のひらに収められた何かを誇らしげに見せていた。
(*゚∀゚)「ほらっ、みてみて」
母親は訝しげにその中を覗き込むと、首をかたげて困ったような表情を浮かべた。
(*゚ー゚)「あらあら、そんなの捕まえちゃだめよ」
(*゚∀゚)「えーっ、なんで?」
(*゚ー゚)「ほら、可哀想でしょ? 離してあげなさい」
(*゚∀゚)「うー……しょうがないなあ」
少年がしぶしぶ手に収めたものを離すと、それは僅かな風に流されるようにふわふわと空中を漂い遠ざかっていく。二人はそれを、神秘的なものを目前にしたような眼差しで見つめている。
( ^ω^)
僕は後ろから親子の背中を一瞥して、口に銜えていた煙草を吐き捨てた。次の煙草を取り出そうとした手を、僕はそのままポケットに突っ込んで立ち上がる。
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