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ξ゚⊿゚)ξ「私は一つにさせられるから、私は消えるの」
つまり、と僕は隣で呟いた。
ξ゚⊿゚)ξ「水の中の私がほんとうの私」
オリジナルではないツンちゃんはか細い息を漏らして、おそらく分裂などしてトイレに行ったツンちゃんを想起している。自分の起こりを思い出すのが走馬灯であると決めつけるのは僕としては好きではないけれど、ツンちゃんが及ぶ場所がそんなところにしかないのなら、僕は愛おしさを持ってして肯定しよう。
(;^ω^)「でもその話、僕は好きじゃないお。だってそんなんじゃ今までの話が」と、続きを言いかけたところで僕は自嘲した。「いけないお、わけがわからなくなってくると好きか嫌いかしか言えなくなるんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「それは私もおなじ」
(*^ω^)「ほんとうかお? それは嬉しいお」僕は笑って、背もたれに深く身体を任せるツンちゃんを見ていた。
ξ-⊿-)ξ「少し眠いの。不思議な感じ」
ふと遠くで銃声が聞こえた。一度、二度、とそれだけ。間もなく、行進するような足音がざっざっとこちらへ近づいてくる。デレちゃんだということは思いたくもなかった。
半開きの目のツンちゃんを横目に、僕はコップ一杯の水を飲んだ。最後のツンちゃんは隣にいる、なんて自分らしくもない言い聞かせのつもりだった。
( ^ω^)「奇遇だお、僕も眠いんだお」と言うと、本当に眠くなってきた。
(; ω )
頭が空転する。まるで何者かが僕の脳みその中を泳ぐように、ぐるぐると回っている心地。自分探しという名目の旅路。とりわけ嫌いな感覚ではなかった。
ξ-⊿-)ξ
( ω^)
おやすみ、ツンちゃん。たぶん僕はそう呟いて、意識を失った。
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