第1話

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この時、何となく我に返ったような気がする、まったく嫌な所だ…唯時の流れを待つばかり…やがて2ヶ月が過ぎようとしている時、初公判の日がやって来た…不安と恐怖が入り乱れる中、手錠に腰紐を巻かれ、青バスに乗せられて裁判所に向かう…どうなるんだろう…どうするんだろう…不安と恐怖が身体の中を走る、心臓が破裂しそうにドキドキとしている…青バスは裁判所の駐車場に止まった…この日の公判は男ばかりで女は美佐登1人だけだった…青バスの最前列の座席に座り、後の者達に見えないようにカーテンで被われ、最後に乗って、最初に降りた…裁判所の同行室に入れられた、鉄格子に被われている、ここで手錠を外されて公判の時間を待つのだった…この時の嫌な気持ちは一生忘れる事は出来ないと思った…助けて下さい、神様仏様…もう絶対に悪い事は致しません…と心に誓った…出廷時間は刻々と迫って来る、午前11時、法廷に立った、まず初めに罪状認否から始まった…美佐登は調書の通り間違い無いと罪状を認める…検事はまるで鬼の首でも取ったように、求刑 懲役1年6月を言い渡した…
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