第1話

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又あの厳しく辛い拘置所の生活に戻るのは、火を見るより明らかだ…どうして…覚醒剤を射つと辞められないのか…だからシャブと言うのだ、一度なら…二度なら…と思いつつその魅力に引き込まれて行く…そして、やがてそのド壷に嵌まり込んで、抜き差し成らぬ身体に成ってしまう…もう遅い、早くシャブと手を切らなければ…と、思いながらシャブを買いに行く自分の姿が幻のように見える、稼いでも稼いでも、それは全てシャブ代に回って行く、そんな生活が続いて行くが、今は辞める事は出来ない、知り合いも次々とパクられて行く、そんな場面を見ても、最早美佐登には覚醒剤は友達のようになっていた…男仲間、女仲間も射ってる、皆は捕まってはいない、自分だって捕まるわけは無い、と甘い考えだけが先走りをする、だが皆と違い、美佐登には前科が有る喉元を過ぎれば熱さを忘れる…いつからこんな馬鹿な女に成ってしまったのか…男が変われば身なりも変わる、とは言うけれど美佐登のシャブ好きだけは変わる事は無かった…この頃になるて刑務所への道が徐々に近づいて来 る…
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