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この世の中に生まれて来た事を忘れてはいけない、苦労を苦労と思わない奴、苦労を苦労と不幸だと思う奴、それは、それぞれの考え方による者も居る、それも又人生と言うのかも知れない…その不幸に耐えられない者が自殺をしたりする、そんな弱い人間は美佐登の友達の中には誰一人として居ない…しかし、気が強い女達だけに涙もろい、情の深い女達なのだ…それにつけ込んで近付いて来る男も数少ない…その見分けの付かない女が不幸の道を辿る事に成る…どんな愛でも良い、すがれるものなら…と淋しさに負けて、目の前に現れる男にすがってしまう、それが失敗の原因でもある…美佐登も25才、前刑の執行猶予も残り3ヶ月と成ったある日、宮城県警石巻署の刑事が逮捕状を持って美佐登の前に現れた…絶体絶命、昨日身体に入れたばかりだ、石巻署に連行され、この日から取り調べが始まった…心の中はそんな取り調べより、拘置所の事ばかりが脳裏を過る、どう言うふうに喋ったら良いのか…頭の中はこれから先、必ず行かなければ成らない拘置所の事ばかりを考えていた、
そんな時10日間の勾留を打たれた、
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