第1話

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類犯の執行猶予中の身なのだ、検事にも担当のデカにも心情が悪い…やがて20日間の勾留が切れ起訴された…又あの嫌な拘置所に嫌が応でも公判が終る迄は行かなければ成らない、それを考えると頭が痛い、しかし考えた所でどうにも成るものでは無い、どうしてあんな男と知り合ってしまったのか…所詮自分が悪いからこんな問題が起きてしまったのだ、自業自得、自分が悪いからこう成ったのだ、誰を憎む事も出来ない、自分の馬鹿さ加減に呆れるばかりだった、ブタ箱の中では何の楽しみも無い、午前中の運動時間に吸える2本のタバコを吸うのが唯一の楽しみだけだ、夜布団に入ると、ふと執行猶予の事が心配に成って来た、前刑の1年4ヶ月をプラスされたら大変な事に成る、どうしたら良いんだ、ダブル執行猶予…そうあって欲しい…でも…と考えれば考える程眠れない、母親の顔、紫渡美、芽紅美、麻由美、緋路実の顔が目に浮かぶ、頭の中が錯乱状態に成って来る…第一回目の公判が始まる10日前に拘置所に移艦された、前回同様恥ずかしい身体検査を終えて、居房に 放り込まれた、もうここで公判を待つばかりと成った…
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