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少し仕事が立て込んで、ベッドに入ったのは夜中の三時過ぎだった。
すると麻里は仰天したように身を乗り出し、
「まさか桐華と別れたばかりなのに、もう新しい女が出来たの?
寝ないでシちゃったとか?
ちょっと立候補している私を忘れないでよね!」
そう言って背後からギュッと抱き付いてきた。
後頭部に胸が当たり、マシュマロのような感触が包む。
柔らかい。
こんな枕が売ってたら買うかな?
でも枕として考えるなら柔らかすぎて、嫌になりそうだな、
そんなことを思いながら、
「鬱陶しい、離れろ」
と手で払った。
不服そうな目を向ける麻里を無視して、書類を手にする。
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