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もう、死んでしまいたい。
生きていたって、いいことなど、何一つない。地獄だ。
私はS高校に通う松田有華。父親がTS教会に莫大な寄付金をし、借金苦の末に行き着いた答。「死」だった。
気づいたら、足は線路に向かっていた。
季節は夏。太陽は沈み、空は真っ暗。きっと、九時ごろだろう。立っているだけで汗が額に浮いてくる。
じっとりと肌にまとわりつくような暑さだ。
人も車もあまり通らない遮断機のところ。蝉の鳴く声がうるさい。
遮断機の近くに木がある。線路が見えなくなる向こうまで林が続いている。線路の両端ともだ。
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